KS Advocate・Researcher

身体の異常を感じるようになってから10年近く、パーキンソン病だと診断を受けてから4年たった年、京都で行われたWorld Parkinson Congress 2019に参加した際は、Roud Table Sessionに入り浸っていました。
神経学はわたしの仕事の専門領域ではありませんでしたので、それほど多くの知識があったわけではありませんでした。しかし、国内外の著名な研究者の皆さんと直に話すことができるのですから、こんな貴重な機会はありません。知識を入れに行くつもりで参加しました。
様々な研究者のRound Tableに参加しました。
そして、最終日に、Dr Dimitriのセッションに行ったわけです。
わたしのほか、ある製薬企業の合成系の研究者の方と、また別の企業の薬理系の研究者の方と、Dr Dimitriと、患者兼薬理研究者の私の4人が、西日が差してきた京都国際会議所の会議室で、「新しい薬のメカニズムについて考えよう」と話し合っていました。
その時にdimitri-kraincさんに言われた言葉は、
「あなたは、若いし、研究者なんだから、自分の遺伝子を調べるべきだ」
そこから、わたしの人生がガラッと変わってしまったのだと思います。
あれから2年半。
病状も進んできて、動けない時間も多くなりました。
しかし、やることは増えています。
患者市民参画の活動と、神経学についての勉強、先端技術についての活動、、、追いかけるだけで一日が過ぎてしまいます。
何も価値あるものを生み出せていないでしょう?
みなさん、そうおっしゃいますね。自分でもいい加減そのように思います。
さて。
海外の患者組織には必ずあって、日本の組織にはないもの。
わたしは、これが、結構必要なのではないかと思っています。
それは何でしょうか。以前から変わらず、今後も変わらず、私の活動のテーマです。
患者自分で考え、疑問があるなら自分で検証する。自分の意志で治療や生き方を選択していく患者でありたいと思っています。結局は、小さいことでも、大きいことでも、自己責任が付きまとうと感じています。
海外のことなど、他人に言われる「知らなくてもいいこと」「無駄なこと」への取り組みが、どのような結末を迎えるのかは、わかりません。また、どなたがご一緒くださるのかわかりません。
もう一度言いますが、これまでの日本の患者組織にはない、しかし、海外の患者団体は、必ず重要なこととして挙げている
Research と Education
に特化した活動を行う組織を作ってみようと思います。
2022年3月25日 KS